こんにちは!メリークリスマスでした!
映画『PERFECT DAYS』観てきましたのでレヴューします。いつも通りネタバレ無しです。
ウーム。
まず前もっての情報としてはこの映画は東京の公衆トイレのPRとしての企画ムービーとしてスタートしたということがあります。企画ありきな訳です。はい!面白くなさそうですね!
確かに企画臭さはあります。しかしそこはヴェンダース!です。見事に(若干宣伝臭さはあるものの)見事な芸術映画に仕立て上げたな!という感じですね。
都市生活者の淡々とした日常を描き、人生とは何か? 幸せとは何か? というテーマでお送りするという。まあ『ベルリン・天使の詩』や東京が舞台ということでヴェンダースが敬愛するところの小津安二郎映画などを連想せざるを得ず、もうこのテーマ何回め? ていうかもう何回も見たよこういう映画。という感じもするのですが、まあ普遍的なテーマでありますよね。
各都市、各作家の描く都市生活者譚というものはやはり名作が多く、この作品もそれに漏れることない、「ヴェンタースの描く東京」というものを見事に切り取っていると思います。
若干のオリエンタリズム?エキゾチカ感がやはり「外国人の見た東京」が誇張されがちで、そこがやはり企画臭さを感じるところではありますし、まあありきたりと言えばありきたりではあるのですがそれでもよくできた映画であることは間違い無いでしょう。特に文句をつけるところが見当たらないという。まあ流石ですね。
白眉なのはサウンドトラックですね!まあ名曲揃いで、イントロがかかるだけでもにやけてしまいます。9割はくらいは知っている曲だったのですが、知らない曲もいい曲もあって「チクショー!なんでわかんないんだよー」とヴェンダースに「負けた」と。そんなわけもないのですが音楽好きの映画好きとしては負けた感がありました。エンドロールでスタッフロールと共にサウンドトラックのチェックをせずにはいられませんでしたね。
これはなんのネタバレでもないので書きますが劇中のセリフで
「この曲、Spotifyにあるかなあ」
「どこにあるの?そのお店」
というのがあって、この作品を象徴しているようでとてもいいなあと思いました。まあほんとにステレオタイプなテキストですが、この映画でやられるとビシッと決まる感じがあります。
いい映画です。なにも起こりませんし大して面白くはありません(ネタバレしようにもしようがないほどです)が、おすすめしたいと思います!(笑)