PoBtanのブログ

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CDを売る(あるいは物々交換のようなもの)

こんにちは。CDを整理している、と前に少し触れましたが、昨日CDを売りに行きました。

売ったのはもう一生聞かないと思われる、昔ちょっとだけDJの真似事のようなことをしていたときにネタとして大量に持っていたコンピ盤、あとは何故か複数枚ある(本当に何故?)CDが殆どですが、300枚ほどあり、そのうち値段がついたものが200数枚で、12,000円となりました。一枚あたり60円というところですが、500円の値段がついたものも2、3枚ありました。これがブ○フだと一枚5〜10円、良くてせいぜい30円まで。という感じなので、非常に良心的と言えるでしょう。

そしてもちろんそのまま15枚ほどのCDと、5枚ほどのLPを15,000円ほどで買いました、この令和の時代に物々交換のようなものですが、まあ中古レコード屋さんとレコード収集が宿痾であるものとの関係は古代人が送っているもののそれとたいして変わらないのです。

ていうかこの場合、貨幣経済的にはぼくにとって赤字であり、負けなのですがまあ、領主とその民のようなものなので仕方がありません。所詮負けるための戦いです。ぼくはこと音源に関しては200円なら、300円ならまあいいかと考えてしまう質なので、非常に良くないなと思わないこともないのですが、まあ趣味なので(趣味にどれだけお金を使うのかというあれもありますが)、自分が楽しいので仕方がないというところです。

こういう考えになるのはぼくが5年ほど前まで喫煙者だったこともあるかもしれません。煙草を吸っていたときは、まあ非喫煙者がお菓子を買うのだって数百円はかかるし…と喫煙者あるあるな誤魔化しを自分にしていましたので(非常に愚かです)、いまでもそういう考えが抜けていないのかと思います。禁煙については一家言あるぼくですので、そのうちエントリを書くかもしれません。

そのレコード屋さんにはフランク・ザッパのLPが2,800円で売っており、買うかどうか非常に、非常に悩みました。小一時間ぐらい悩みました。もちろん3,000円は持っているのですが、それでほかのLPが3枚買えます。まあ珍しいLPとはいえ、そこまで手に入らないというほどレアではなく、他の店でもっと安く買える可能性も低くはありません。なにしろここでさらに3,000円使うと、完全にぼくの敗北と(もちろん勝ち負けではありません。愚かですね)なってしまいます。後ろ髪引かれながら帰途につくことになりました。

帰り道すがら、こういう取引の感想としていつも思うのですが、貨幣経済というものはやはり物々交換をより円滑に、簡単に、便利にするために生まれたもので、それはとても有効に機能しているのだなあと思いました。しかして現代はもっと複雑です。今やデジタルデータをヴァーチャルな通貨で払うような時代なので、それは経済的なパラダイムの変化なのか、それともただの1本の進化の過程なのかということは考える価値のある問題だなあと、古代人の物々交換のようなものに負けたぼくは思うのでした。