PoBtanのブログ

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海の向こうで戦争がはじまる〜村上RADIO特別番組を聴きました〜

こんにちは。

本当に、世の中想像もつかない色々なことが起こるもので、ほんとうに、現実的に悲しい戦争が起こってしまいました。

3週間前にはぼくはーー少なからぬ人たちがそう思ったと想像するのですがーー「ああ、本当に起こってしまった」と、未だ信じられないような、非現実を見てるような気分でニュースを眺め、あまりにも希望がないその光景に暗澹たる気分で、やがてニュースから目を背ける。という全くの無力感に襲われていました。

 

それから3週間が経ち、事態は全く好転しないばかりか、せめてもの落とし所さえ見えず、虚しく犠牲者、負傷者の数ばかりが積み上がっていくばかりです。

一体なんのためにこんなことが起こらなければいけないのか? 国同士の利害関係など全く無関係に、そう痛感せざるを得ません。

 

私事ですが、この間に不幸があり、ぼくは人の死に接しました。故人は天寿を全うしたと言っても良い亡くなり方でしたが、それでも(あまり懇意ではなかったとしても)一人の人の死というものは、遺されたものに影のように、古い傷のように、跡を残していきます。

「それはぼくの死なのだ、ぼくの死の一部なのだ」と。

それが、理不尽な悲しい出来事によってもたらされる喪失感というものは、想像することができないほどに深いものがあります。

 

村上春樹が18日、彼のラジオ番組「村上RADIO」にて「戦争をやめさせるための音楽」をテーマに特別番組を放送しました。

「音楽に戦争をやめさせる力はあるか? 多分ないですね。でも人びとに、戦争をやめさせなきゃ。と思わせる力はあります。」

いういかにも村上春樹らしい物言いで、村上春樹らしい選曲を届けてくださいました。

「人の命や愛や尊厳を大切に護らなければならない、という歌だって、広い意味での反戦歌なのだ」とのことです。全くその通りです。

ぼくなりに付け加えるとすれば、音楽とは、すべての人の自由や、尊厳や、もちろん愛や命を、解放するためにあるのだ。ということです。

 

ラジオを聴いて、ぼくは少し勇気づけられました。聴く前と後で、気分が変わっているのが実感できました。

この世界にぼくと同じ気持ちにあるひとが、(当たり前ですが)確かに、確かにいるんだ。という気持ちです。春樹さんに感謝します。

radikoのタイムフリーで20日まで聴けますので、ぼくのような気持ちになるかまでは補償できませんが、聴ける方は聴いて欲しいと思います。

 

最後に、ぼくなりの反戦歌のようなものを紹介したいと思います。

あまりこのようにYouTubeのリンクで直接聞けるようにするのはしないように考えていたのですが、今回は特別ということで。

ボ・ガンボス『魚ごっこ

www.youtube.com

ウクライナの人たちに、そしてロシアの人たちに調和と平穏がありますように。

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